タイミングベルトが耐久性による交換時期のサイクルの短さなどの問題もあって、現状ではやや需要が伸び悩んでいますが、かつてはエンジン部位の主要部品として成り立っており、今もまだ採用しているメーカーは少なくありません。
それには、当然ながらそれだけの価値があるという理由があるからで、その長所について見ていきましょう。
・安価であることが、何といっても第一です。
合成ゴムやポリウレタンを材質としたタイミングベルトの代わりに金属のチェーンを使用する場合、そのコストは結構高くつきます。
メーカーにとっては、少しでもコストを抑えた方が良いですから、タイミングベルトを使用するところが多いということです。
金属とは異なり、潤滑が不要というのもコスト削減には重要なポイントとなります。
・ほかの長所としては、素材面での特色でもある軽量という点があります。
部品の加重が少ないほど、エンジン、車体全体にかかる負担も少なくなります。
安全面を考慮しても、細かい部品に関しては軽いに越したことはないのです。
・金属を使用する場合よりも騒音が少ない点も大きいでしょう。
その代わり、前に挙げた交換時期のサイクルの早さを筆頭に、欠点もいくつかあります。
今後は交換時期があまり早くないような、タイミングベルトの開発が望まれています。